フリーランスエンジニアの中には自宅やリモートで作業をする人も多いと思いますが、その場合に大きな問題の1つになるのが「どうやって集中力を保つか」です。
実際に「集中力が保てなくて困っている」「フリーエンジニアの人はどうやって集中力を維持しているの?」など悩みを持っている人も多いはずです。
今回は集中力を保つ方法を全部で13個ピックアップしました。自分が知らない方法がないかチェックしてみて、もし興味を持ったものがあれば試してみてください。実際に体験して感じることが一番大切です。
目次
環境に勝るものはない
フリーランスとして仕事をしていると、中々集中できなくて困る事があります。
最も集中できるのは、クライアント先に常駐している時など「周囲の目がある」「仕事をしなければいけない環境にある」ときなので、自分が集中できる環境をいくつか持っておくべきです。
例えばレンタルオフィスやコワーキングスペースなどを使うのもひとつです。移動をはさむことで、頭を切り替える準備がスムーズに出来るようになります。もしそれが難しい場合は、自宅に書斎などを用意して強制的に頭を切り替えられるようにするのもいいでしょう。
近所のカフェなどを利用するのも良いですが「混んでいて座れない」「日によって周囲の状況が変わる(異常にうるさいなど)」ことがあるため、あまりおすすめはしません。ただし、ドリンクは少し高めですがホテルのラウンジは静かで電源、WIFIが完備されているのでおすすめです。
定期的に目標や計画などをアップデートする
自分の仕事や成果などを振り返って、目標や計画などをアップデートするのも大切です。先の目標や、l身につけたいスキルなどがある程度明確になっていないと、どうしてもやる気が出てきません。
2週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、半年後、1年後など、出来るだけ期間を細かく分けて目標を設定しましょう。「収入を半年後までに10万円アップさせる」「Javascriptの基本を1ヶ月で身に着ける」など、期限を設定する事と具体的な数字まで落とし込む事が大切です。
具体的な数字まで落とし込むと、やるべき事や自分に必要な事をより細かい単位で明確に出来るので、努力がしやすくなります。なお、1日単位で目標を設定できるようになれば、毎日作業を開始する前に必要な1日の作業量も把握できます。
加えて目標を設定するだけではなく、しっかりとそれが達成できたかどうか振り返りる事も大切です。目標を達成するために工夫することが集中力のアップにもつながります。
締め切り効果を使う
締め切り効果を使うのも効果的です。締め切り効果とは、脳が「時間がまだある」と感じてしまうと集中できない原理を利用するもので、自分に強制的に締め切りを課すことでプレッシャーを与え作業ペースを早める方法です。
学生時代、夏休みの宿題は最終日にまとめてやる人が多かったと思いますが、途中に何回か締め切りが設定されていれば、確実に締め切り直前の負担を減らすことができたはずです。
クライアントに納期を宣言する
クライアントと直接やり取りをしている場合は、聞かれてなくても、あえて自分から納期を宣言してしまうのもひとつです。ギリギリではなくちょっと前気味に締め切りを設定しておけば、作業効率がUPして新たにリソースを抽出できる可能性もあります。
ポモドーロテクニックも効果的
ポモドーロテクニックは25分間仕事をして5分間休憩するサイクルを2回〜4回繰り返して、15分〜30分程度の長い休憩を取るという手法です。
25分という短い時間であればとりあえず頑張ってみようと思いやすく、実際にやってみると想像以上に時間が短いので、「あと何分で終わらせなければ」という締切効果を自分自身で作りだすことができます。
なお、必ず25分間でなければいけないわけではありません。自分なりに集中力が持続する時間になるよう調整してみてください。
時間を決めて趣味などを楽しむ
どうしても集中できない時は、完全に割り切って、時間を決めたうえで映画や音楽を楽しむのもひとつです。
ダラダラと集中できないまま時間を過ごすより、自分の好きなことを楽しむ方が時間を有意義に過ごせて、リフレッシュもできます。加えて楽しむ事に時間をつかってしまった分、仕事を頑張らないといけない危機感も高くなって、その後の作業に集中しやすくなります。
やるべき事を分割して整理する
作業する前に、やるべきタスクを分割して整理してみるのもおすすめです。やる気がおきない時は、目の前の作業を面倒だと感じている可能性が高いです。これなら簡単に出来ると思う粒度までタスクを分割してみてください。
やる気や集中力のスイッチが、いきなりバチっと入る人はまれで、ほとんどの人は面倒だなーと感じながら手を動かしているうちに、気がついたら集中しているはずなので、出来るだけ最初のスタートは簡単にしておくほうがいいです。
自転車を漕ぐ時も、最初ペダルを漕いで回転をスムーズにするまでが大変ですが、それと同じです。いかに最初のスタートをスムーズに切れるかが大切です。
加えて、タスクを細かく分割して可視化すると、それを一つ一つ紹介していく達成感もあります。
朝ごはんをしっかりと食べる
朝ごはんは軽めにしてお昼に多く食べる、という人も多いかもしれませんが、出来るだけ朝ごはんはしっかりと食べるようにしましょう。ご飯をしっかりと食べなければ、脳に栄養が届かないので、当然集中力も維持できません。
おいしい朝ごはんを食べれるお店を複数見つけて、それを食べるために早起きするのもいいかもしれません。フリーランスのエンジニアは生活が不規則になりがちですが、早起きして健康的な生活をする方が時間を有意義に使えます。
カフェインを効果的に取る
コーヒーなどを飲んでカフェインをとるのも効果的です。朝は特に目がさえるのを実感できます。
カフェインの取りすぎには注意
ただし取りすぎには注意です。カフェインを取りすぎると「体がだるくなる」「集中力が低下する」などのデメリットがあり、ひどいと胃が荒れてしまって食欲がなくなったりもします。適度な量をこころがけましょう。
単純に美味しいコーヒーを飲むと気分もあがるので、豆などの品種にもこだわってみてください。
エナジードリンクはおすすめしない
コーヒー以外にもカフェインが含まれている飲み物はたくさんありますが、その中でもエナジードリンクはカフェインが大量に含まれているためオススメしません。
納期などが近くてどうしても飲みたい場合でも、1日2本以上は飲まないようにしましょう。カフェインだけでなく、砂糖が大量に入っているものもあるようなので注意してください。
水分補給も同時に行うこと
カフェインを取る際は水分補給も同時に行いましょう。カフェインには利尿作用があり、水分が失われやすいと言われています。水分補給はこまめに行うように注意しましょう。
甘いものもオススメ
コーヒーにも合う、チョコレートやお菓子などの甘いものを摂るのもオススメです。脳が疲れている時に甘いものを取ると、若干疲れが取れる感じがします。
昼寝で作業効率を上げる
作業していると「どうしても眠くて仕方ない」という時や「体がだるくて集中できない」という時が出てきますが、そういう時は思い切って昼寝をしましょう。ちょっと昼寝をするだけで頭がスッキリして、作業効率がアップします。
実際に、15分〜30分程度の昼寝が効果的なことは、多くの研究で実証されています。デスクやソファなど、熟睡しにくい場所で昼寝を取れば寝すぎることもありません。
睡眠の質そのものを高めることも大切
昼寝で作業効率をあげるのと並行して、毎日の睡眠の質そのものを高めることも大切です。なお、1日24時間のうち、約7時間を睡眠時間にあてるのが理想的といわれています。人生の約3分の1の時間になるので、状況を改善する価値は大きいはずです。
毎日あまり眠れていない人は、枕やマットを変えてみたり、寝る前にお風呂に入ってみるなど、寝る環境を工夫してみてください。寝つきをよくするためにジムなどで運動して汗をかくのもひとつです。
作業興奮を戦略的に使う
自分が作業興奮するまでの流れやパターンを把握して、それを戦略的に使うのもオススメです。作業興奮とは「とにかく始めることで、だんだんとやる気が上がってくること」です。
自分が集中できるまでのパターンを把握する
作業興奮のパターンは人それぞれなので、まずは自分が集中できるまでのパターンを把握しましょう。私の場合は、コードレビューから入ると集中状態にもっていきやすいですが、10分だけ読書をする、デスクを整理する、掃除機をかけるなど人によって様々なパターンがあります。
上でも説明しましたが、ポイントは自分が出来るだけストレスを感じずに取り組めるものを、一番最初に持ってくることです。なめらかに集中モードに入っていて、気がついたらいつの間にか集中しているというケースになるのがほとんどだと思います。
基本的に何かを始める際、形はどうであれ、みな自分のギアを入れてから作業を開始しますが、最初のスタートに苦手なことを設定すると感じる負担が大きくなります。
そうなると、なかなか最初のスタートに向かう気になれません。歩いて1kmとランニングで1kmだと、感じるめんどくささが当然変わってきます。
納期などが迫っていない場合は、作業興奮状態に入りやすくするように、あえて次の日のスタートが軽めになるよう、作業量などを調節して1日を終えるのもオススメです。
自分の作業方法や進め方も、しっかりとマネジメントしていきましょう。
スタンディングデスクを使う
スタンディングデスクを使うのも一つの方法です。わざわざスタンディングデスクを買う必要はありませんが、時には立って仕事をすると集中力がアップします。
なお私の場合はデスクの上に箱を載せ、そこにパソコンを置いて作業していました。もしまだやってみた事がなく、試してみたい場合は参考にしてみてください。
作業スペースを整える
自分が作業する机や部屋を綺麗にすることも大切です。多少散らかっていても人はそれに慣れてしまう習性がありますが、出来るだけ余計なものがなく、スッキリしている場所の方が仕事をしやすいはずです。
また「部屋の乱れは心の乱れ」とも言われます。部屋が汚れている時は、仕事以外の事に追われて余裕がなくなっている可能性もあるので注意しましょう。
歌詞の入っていない音楽を聞く
BGMとしてちょうどいい音楽や自然の環境音など、歌詞の入っていない音楽を聞くのもおすすめです。YouTubeで「作業用」と入力すると色々と出てくるので、自分に合うものを試してみてください。
なお自分が好きな音楽を選んでしまうと、そっちに意識が集中してしまうので、出来るだけ知らないものを選ぶほうがいいです。ゲーム音楽などはフレーズを繰り返す音楽が多く没入感が高くなるので、集中力もアップしやすいです。
メール・SNSを見ない
メールやSNSのタブをブラウザから消去して、見れなくするのもおすすめです。知らないうちについメールチェックをしてしまったり、LINEやFacebookなどのSNSを見る癖がついてしまっている人も多いはずです。
なお私の場合、SNSに関してはブラウザのアクセス禁止サイトにURLを登録して、見れなくしていたことがあります。SNSに関しては誘惑が多いので、すぐにサービスを開けないように環境を整えることが大切です。
大事な電話が来る予定がない日は、スマホの電源をOFFにして仕事をしてみるのもひとつです。
マインドフルネスの技術を身につける
マインドフルネスの技術を身につける人も多いようです。マインドフルネスは、今その瞬間に起こっていることだけに100パーセント意識を向けて、集中している状態のことです。
フリーランスエンジニアの場合は、人とコミュニケーションを取る時間よりも、コードを読んだり書いたりする時間の方が多いので、特に重要な技術といえます。
スティーブ・ジョブズなど著名人が取り入れていることで話題となり、今では書籍も多く出ています。色々なやり方がありますが、細かいことは気にせず、1冊本を買って試してみるのがおすすめです。
瞑想やヨガをやってみる
マインドフルネスの技術を身につける方法のひとつとして、瞑想やヨガをやってみるのもオススメです。私自身「瞑想なんて効果あるの?」と疑っていたのですが、実際にやってみると効果を実感できました。
ヨガや瞑想した日の次の日は余計なことを考えないようになり、集中力が格段に増します。まだ一度もやってみたことがない人は、ぜひ一度実際にやってみてください。
まとめ
フリーランスエンジニアが集中するために最も大事なのは「環境」であることを意識する必要があります。人が変わるためには環境を変えるのが一番効果的だという意見もあるくらい、人の行動や習慣に大きく影響するものなのです。
もし、どうしても集中できないような状況が続く場合は、可能であればフリーランスエンジニア向けのエージェントに登録して仕事をしましょう。企業に常駐しながら、並行してリモートでも仕事ができるので、バランスが取れるかもしれません。
またここで様々な方法を紹介しましたが、先入観だけで判断せずに、少しでも興味があれば、どの方法も実際に試してみることが大事です。実際に試して感じてみないと気が付かない事も多く、気付くことで考え方や行動も変わっていきます。