フリーランスのエンジニアとして仕事をしていく方法は人によっても様々ですが、独立したばかりのエンジニアや経験がまだ浅いエンジニアには、フリーランス向けのエージェントを利用することを、強く、オススメします。
今回は「フリーランスエンジニアのエージェントって何?」「エージェントは1つだけで良いの?」「複数のエージェントを使うメリットは?」などの疑問を持つ人に、フリーランスのプログラマーがエージェントを利用するべき理由を、詳しく説明していきます。
エージェントを利用するデメリットや、サービスの裏側についても詳しく説明していますので、エージェントに興味がある人はぜひチェックしてみてください。
目次
フリーランスエンジニアのエージェントとは
フリーランスエンジニア向けのエージェントの主な役割は、エンジニアの案件探しをサポートする事です。エージェントを利用する場合、応募先の会社に常駐する働き方になりますが「フリーランスになったけど仕事がない」「収入源を確保できない」といった悩みをほぼ必ず解決できます。
転職希望者向けのエージェントと特に大きく違う所は「面接(面談)に同席してくれるケースがある事」と「自分が仕事をしている間に別の案件を探して、仕事が途切れないようにサポートしてくれる事」の2つです。
こうった特徴があるため、特にまだ経験の浅いエンジニアや、独立したばかりで収入面で不安の大きいフリーランスエンジニアは利用するべきサービスです。
エージェントを使うメリット
他にもエージェントを使うメリットはこのように沢山あります。
- 案件を探す手間が省ける
- 単価交渉〜契約までを代わりに行ってくれる
- 契約書、請求書など書類を作成してくれる
- 担当者がキャリア相談に乗ってくれる
- 給与保証制度や社会保険料の半額負担など、サポートが充実している
1.案件を探す手間が省ける
まず一つ目のメリットは案件を探す手間が省けることです。エージェントへ登録する際に、自分の希望や現状のスキルなどを伝えれば、担当者はそれに沿って自分にオススメの案件を探して提案してくれます。
本来フリーランスは自分で案件を探して獲得する所までが仕事になるわけですが、エージェントを利用すればその負担が完全になくなります。
2.単価交渉〜契約までを代わりに行ってくれる
案件を契約する際の単価交渉〜契約までを自分の代わりに担当してくれることも、エージェントを利用するメリットのひとつです。エンジニアの中には営業や交渉事が苦手な人も多いと思いますが、そういう人にはとてもありがたい特徴のひとつです。
様々な現場を経験して、エンジニアとしてスキルアップしていくのは当然大切な事ですが、自分の報酬をアップさせるためには、単価交渉のスキルも大切な能力です。こういった交渉事が苦手なフリーランスのエンジニアにとって、エージェントは貴重なパートナーとなります。
3.契約書、請求書など書類を作成してくれる
3つ目のメリットは、契約書や請求書などの書類を、自分の代わりに作成してくれることです。こういったものは慣れればある程度簡単に処理出来ますが、それでも開発で忙しい際は地味にストレスになります。
忙しい中処理するとミスにもつながりやすく、時間を無駄にしてしまう可能性もあるので、うれしいサポートのひとつです。
4.担当者がキャリア相談に乗ってくれる
担当者がキャリア相談に乗ってくれることも、エージェントを利用するメリットのひとつです。フリーランスになると、会社員の時よりも孤独を感じる機会は多くなります。
実際、自分一人で決断しなければならない事が多いので、これはとてもありがたいサポートです。どんなに経験が豊富でも自分一人ではどうしても視野がせまくなりがちです。
エージェントにとっても、フリーランスエンジニアは大切な仕事のパートナーです。フリーランスエンジニアのサポートを最大限することが、自社の売り上げ目標のアップにもつながるので、こういったキャリア相談をはじめ、可能な範囲で様々な相談に対応してくれます。
5.給与保証制度や社会保険料の半額負担など、サポートが充実している
フリーランスエンジニア向けのエージェントのひとつに「Midworks」というエージェントがあります。こちらは様々なエージェントの中でも、特に「安定性」をサービスのウリにしていて、正社員とフリーランスの中間というコンセプトでエージェントを運営しています。
給与保証制度はしっかりとエージェントが決めた基準を事前に満たしていれば、案件が決まらなくても給料の8割を保証してくれる制度です。社会保険料の半額負担も、フリーランスは全額自分で負担するのが基本なので、とてもありがたい制度です。
こういったサポートはフリーランスのプログラマーならではのサポートで、他の職種のフリーランスにはないものです。エンジニアは、エージェントを利用すれば、フリーランスになってもより有利な環境で働くことが出来ます。
エージェントのデメリット
一方、エージェントを利用するデメリットは、大きく以下の2つに分けられます。
紹介料(マージン)を取られる
一つ目のデメリットは紹介料(マージン)が発生することです。この紹介料金がそのままエージェントの利益になるので、フリーランスのエンジニアは無料でサービスを利用できるわけですが、本来マージンは、自分で案件を獲得出来れば払う必要のないお金です。
というのもエージェントを経由せずに自分で案件を受注出来れば、マージン分をそのまま自分の報酬に上乗せする事が可能です。ハイレベルなフリーランスになると、一ヶ月あたり100万円以上の案件を受注することも可能なので、数十万円分マージンで損をしてしまうことになります。
なおマージンの設定はそれぞれのエージェントによっても異なるので注意しましょう。紹介料が高いエージェントで案件を獲得すると、同じレベルの案件にも関わらず、損をしてしまうことになります。
例えば報酬が80万円の案件があって、A社のマージンは20%、B社のマージンは30%だった場合、A社で案件を決めればマージンは16万円で済みますが、B社で案件を決めるとマージンが24万円になり、8万円分損をしてしまうことになります。
エージェントによってはWEBサイト上でパーセンテージを公開しているエージェントもあるので、契約する前にチェックしてみてください。
エージェントを使いながら、並行して自分の力でも案件を獲得できるように、人脈を築いていくことも大切です。
エージェント担当者とのコミュニケーションが面倒に感じることがある
2つ目のデメリットは、毎回エージェント担当者とのコミュニケーションが必要になることです。フリーランスエンジニアの場合、最短3ヶ月スパンで案件を変えたり、その度に複数の会社と面談したりするので、特に担当者とウマが合わないとストレスが大きくなります。
もし苦手な担当者がいる場合は、出来るだけ他のエージェントを利用するのもひとつです。自分が「苦手だなー」「ちょと面倒だなー」と感じていると、いつかそれが相手にも伝わってしまって、相手からの印象も悪くなってしまいます。
そうなると当然、担当者は自分の優先度を落とすことになるので自分も損をしてしまいます。
複数のエージェントを使うべき理由
フリーランスエンジニアがエージェントを利用する際は、一つのエージェントだけではなく、必ず複数のエージェントを利用するようにしてください。理由は大きく以下の5つに分けられます。
- エージェントとは相性の良し悪しがある
- エージェントによって案件の特徴が異なる
- 幅広い案件から選択できるようになる
- サービスの特徴が異なる
- エージェント同士を競わせることができる
1.エージェントとは相性の良し悪しがある
エージェントを複数使うべき理由のひとつとして「担当者との相性があるから」というものがあります。
どのエージェントを利用する場合でも、最終的に応募する企業を紹介してくれたり、内定した際に報酬額の交渉をしてくれるのは一人の人間です。上でも紹介したように、自分と相性が合わないと、スムーズに案件探しが進まないだけではなく、結果的に損をしてしまいます。
複数のエージェントに登録しておけば、その分相性のいい人と出会える可能性がアップします。
2.エージェントによって案件の特徴が異なる
「エージェントによって案件の特徴が異なる」という理由もあります。
大手企業の案件が多いエージェント、ゲーム業界の案件が多いエージェント、スタートアップやベンチャーの案件が多いエージェント、そして未経験でも応募できる案件を持っているエージェントなど、登録するエージェントによって案件は様々です。
またエージェント毎に抱えている案件の数も変わってきます。歴史が長い企業ほど、企業からの信頼も高くなり、抱えている求人数も多くなる傾向があります。
3.幅広い案件から選択できるようになる
2つ目の理由とも関連しますが「幅広い案件から選べるようになる」ことも複数のエージェントを使うべき理由のひとつです。応募できる案件の幅が広がれば、その分だけ、より自分にとって有利な条件で働けるチャンスもアップします。
加えて、幅広い案件に目を通しておくと、スキルや経験に対しての平均的な価格や、自分が次のレベルにステップアップした際の報酬が知れるというメリットもあります。
4.サービスの特徴が異なる
そもそも「エージェントそれぞれのサービス内容が異なる」というのも理由のひとつです。
マージンの割合や報酬の支払い日などがエージェントによって違うのはもちろんですが、上でも紹介したように「給与保証制度」や「社会保険料の半額負担」など、エージェントそれぞれで、他にはないサポートを提供しています。
報酬などの条件面だけで案件を決められない時は、こういったサービスの特徴が決め手になるので、それぞれのエージェントの特徴はしっかりと把握しておくほうがいいです。
5.エージェント同士を競わせることができる
「複数のエージェントを利用することで、それぞれのエージェントの担当者同士に競争を促すことが出来る」という理由もあります。この最後の5つ目の理由は特に大切なポイントなので忘れずに覚えておいてください。
どのエージェントにもそれぞれの担当者に営業ノルマが課せられていて、毎月何人のエンジニアを企業に紹介できたかで、自分の営業成績が決まる仕組みになっています。
つまりエージェントの担当者にとって、フリーランスエンジニアは大切なビジネスパートナーの一人でもあるわけです。
もし仮に、自分のエージェントひとつしか利用していない場合は、他のエージェントの担当者の実績になってしまうリスクがありません。よって他のエンジニアを優先的に対応するほうが合理的な判断になるため、自分は後回しにされてしまいます。
一方で他にもエージェントを利用していれば、他のエージェントの担当者の実績になってしまうリスクがあります。よって対応するスピードをUPするのはもちろん、働く際の条件面の交渉で粘ってもらえるなど、より優先度をあげて対応してもらうことができます。
フリーエンジニアが成功できるかどうかはエージェントの質で決まる
フリーエンジニアの場合、成功できるかどうかは利用するエージェント次第の部分が大きいです。独立したばかりの人や、経験がまだ浅い人の場合は、特にこの事が当てはまります。
「案件を獲得できなくて困ることがなくなる」「収入が安定するので安心して仕事ができる」「収入が会社員の時よりもアップしやすい」など、基本的にエージェントを利用することにはメリットしかありません。
これからフリーランスになる予定の人や、フリーランスになったばかりの人は、まずはこれを機会にエージェントへ登録してみてください。サービスはもちろん無料で利用可能です。