フリーランスエンジニアが仕事を獲得するときには「エージェント」を使うことが多いです。エージェントとは「企業にフリーランスエンジニアを紹介する人材紹介会社」のことです。
エージェントは何社もあり、その数は増え続けています。その中で経験の浅いエンジニア向けの案件数が豊富で、実務経験のないエンジニアでも応募できる案件がある「ポテパンフリーランス」というエージェントがあります。
最近では、Web広告などで見かけたことがあるという人も多いと思いますが、「ポテパンってどんなエージェント?」「ポテパンフリーランスで良い案件を獲得できるのか?」「実際にポテパンフリーランスの評判はどうなのか?」と不安になることもあります。
そこでここでは、実際に社長とお話をしたことがあるポテパンフリーランスについて解説していきます。
目次
ポテパンフリーランスとは
ポテパンフリーランスは、株式会社ポテパン(以下、ポテパン社)が運営しているフリーランスエンジニアのエージェントです。
2014年にサービスを始めたばかりのまだ新しい会社ですが、エンジニアとフリーランスの両方を経験した人だけがキャリアカウンセリングを担当しているそうで、よりフリーランスエンジニアの気持ちに沿ったサービスの提供を大切にしています。
ポテパン社の本社は渋谷で、宮益坂を登り切って青山通りを表参道方面にまっすぐ進んだ方向にあります。そしてまだサービスを開始して間もないですが大阪にも支社があり、とても勢いのある会社です。
ポテパンは若い2人で創業した会社
ポテパンフリーランスというサービスを運営するポテパン社は、社長の宮崎氏が20代で起業し、創業メンバー2人で作られた会社です。
社長自身が元々エンジニアということも特徴のひとつで、私も実際にお話をしたことがありますが「フリーランスエンジニアがもっと幸せに働くこと」を使命としてもっています。エンジニアの味方になってくれるエージェントです。
印象的な「ポテパン」という名前ですが、由来は「ポテンシャルをパーンと上げる」なのだそうです。この名前の通り、フリーランスエンジニア未経験者向けの案件に強いことがエージェントの大きな特徴です。
< ポテパン 会社概要 (2018年9月時点) >
会社名 | 株式会社ポテパン |
設立 | 2014年9月1日 |
住所 | 東京本社 東京都渋谷区渋谷2-9-8 日総第25ビル7F |
連絡先 | 03-4571-0769 |
役員 | 代表取締役社長 CEO 宮﨑大地 / 取締役副社長 COO 鈴木祥太郎 |
事業内容 | フリーエンジニア案件サポート エンジニア転職サポート エンジニア就活サポート プログラミングスクール メディア運営 |
許可番号 | 有料職業紹介事業許可番号 13-ユ-308680 |
顧問弁護士 | GVA法律事務所 |
ポテパンフリーランスの特徴とメリット
フリーランスエンジニア向けのエージェントには、それぞれ異なる特徴があります。そういった特徴がエージェントの差別化につながっていて、エンジニアが選ぶ理由にもなっています。
フリーランスエンジニアはどういった理由でポテパンフリーランスを利用するのか、エージェントの特徴を確認してみましょう。
経験が浅いエンジニアのための案件が多い
元々ポテパンは初めて独立する人をターゲットにしていて、経験の浅いフリーランスエンジニアを受け入れてくれる企業とのつながりが多いと言われています。ごく少数ですが、他のエージェントとは違い実務経験がない人でもフリーランスエンジニアになれる案件もあります。
2018年9月時点では次のような案件が紹介されています。どちらも実務経験は必須ではありません。
・【Andoroid/Swift/PHP】 アプリ開発・保守の案件。
必須スキルはプログラミングの学習経験。報酬は~400,000円/月。
・【ios/Andoroid/WEB】アプリ開発・改修の案件。
iOS/Androidアプリの改修やWebアプリケーションの作成経験が必須。報酬は~450,000円/月。
とはいえ、最近は他のエージェントと同じように、高単価な案件も増えています。なので、スキルや経験がまだ浅いエンジニアはもちろんですが、フリーランス経験があるエンジニアが登録しても問題ありません。
・【Java】 旅行系ネットサービスの機能改善および新機能追加の案件
Java・Springの経験に加えて、レガシーな環境にも屈せず開発が行える、スケジュールや仕様がない環境で開発が行えることなどが必須。報酬は~1,000,000円/月。
・【Swift】 グルメのコミュニティアプリの新規サービス立ち上げと保守の案件
経験年数問わずSwiftでの開発経験や、Facebookアカウントなどによる会員登録機能の開発経験があることなどが必須。報酬は~900,000円/月。
以上このような高額な案件も募集されています。
そしてフリーランス希望者向けではありませんが、「ポテパンプロフェッショナル」という年収800万円以上の案件を厳選して紹介してくれるエージェントもあります。中にはこちらのポテパンプロフェッショナルを利用して、急成長ベンチャー企業のCTOに就任した人もいるそうです。
未経験者向けのプログラミングキャンプを実施している
未経験者にプログラミングを教え企業に紹介するための「ポテパンキャンプ」というサービスも運営しています。3ヶ月で実務で通用するエンジニアを育てるためのキャンプで、スキルを身につけてポテパンキャンプで転職が決まると受講料が全額キャッシュバックされます。
内容は全員共通で、Ruby on Railsを使ってECサイトを作成します。未経験者は20代まで、WEB系の経験者であれば30代まで参加できます。未経験エンジニアや新しくRubyの技術を身につけて労働条件をアップさせたい人はチェックしてみましょう。
元エンジニアの人がサポートしてくれる
ポテパンフリーランスは、エンジニアとフリーランスの両方の経験を持っている人がキャリアカウンセリングを担当してくれるようです。
実際に相談者と同様の経験を持っていって、なおかつ技術についてもしっかり理解できる人が案件を紹介してくれるので、応募先とミスマッチを起こすリスクを減らすことができます。
エージェントは企業をエンジニアに紹介することによって報酬を得ています。エンジニアのやりたいことやキャリアをしっかりと考えずに案件を紹介してしまうエージェントも中にはあるそうなので他のエージェントを利用する際は注意しましょう。
ブランク期間が無いように案件を提案してくれる
一度案件を紹介してくれた後も、ブランクをあけてしまわないように次の案件先を探して紹介してくれます。
自分が案件先で仕事をしている間、エージェントは案件先と連絡をマメに取り、継続か終了になるか状況を汲み取って次の案件先を探しておいてくれるようです。
案件に参画した際に感じた悩みや不満を相談すれば、それを踏まえた上で次の案件先を探してくれます。気になったことがあれば相談してみましょう。
非公開案件も紹介してくれる
競合他社に、現在開発に取り組んでいる内容がバレてしまわないように、エンジニアの求人は非公開で募集されるケースがあります。
そんな中、ポテパンフリーランスはインターネット業界での豊富なネットワークを活かし、各企業の担当者から直接開発案件についてヒアリングすることが出来るため、非公開案件も多数紹介できると言われています。
案件数が他社よりも豊富ということは言えないが、案件数ではなく案件の質にこだわっていると社長自身がこたえていました。こういった発言からも、他にはないような案件を数多く持っていると予想できます。
専属の税理士やFPがサポートしてくれる
案件の紹介だけではなく、なかなか手の回りにくい税金や保険関連についても、ポテパンフリーランス専属の税理士さんやファイナンシャルプランナーが丁寧にサポートしてくれます。
本業とは別に、税金や保険関連などをいちから勉強するのはかなり大変で時間もかかります。出来るだけ時間を取られてしまわないように、こういったサポートを有効活用しましょう。
支払いサイトは30日(月末締め翌月末支払い)と45日(月末締め翌々月15日支払い)の2パターン
支払いサイトとは「報酬が振り込まれるまでに必要な期間」のことです。フリーランスエンジニアにとってこの支払いサイトの期間は短いほうが嬉しいです。
支払いサイトは、他のエージェントでは「25日サイト(月末締め翌25日支払い)」か「35日サイト(月末締め翌々月5日支払い)」という場合が多いです。
今回紹介しているポテパンフリーランスの支払いサイトは、30日サイトと45日サイトの2パターンです。参画する案件によって異なる仕組みになっていますが、どちらになるかで経済状況が大きく変わるので、しっかりと確認するようにしましょう。
<エージェント別 支払いサイト>
支払いサイト | エージェント |
---|---|
15日(月末締め翌15日支払い) | レバテックフリーランス |
20日(月末締め翌20日支払い) | Midworks |
25日(月末締め翌25日支払い) | ギークス |
30日(月末締め翌月末支払い) / 45日(月末締め翌々月15日支払い) | ポテパンフリーランス |
35日(月末締め翌々月5日支払い) | IT Proパートナーズ |
40日(月末締め翌々月10日支払い) | PE-BANK |
ポテパンフリーランスのデメリット
ここまでポテパンフリーランスには「経験の浅いエンジニアでも応募できる案件が多い」「元エンジニアでフリーランス経験のある人がカウンセリングを担当してくれる」「サポート体制が充実している」という特徴があると説明しました。
ただポテパンフリーランスを利用するにはデメリットもあります。ポテパンフリーランスに登録するときは、以下の点を理解しておきましょう。
東京都心部と大阪の案件しか紹介してもらえない
ポテパンフリーランスは、東京・埼玉・神奈川・千葉の1都3県と、大阪エリアしか現在は対応していません。これらの地域以外に住んでいる方は、対応エリアが追加にならないか定期的にチェックしてみてください。
他のエージェントと比べると案件数が少ない
まだ新しくできたばかりの企業ということもあって、他のエージェントに比べると、案件数は少なめです。ただそれでも、毎月700件くらいずつのペースで案件は増えていくようです。
これからさらに案件数が増えていけば、質と数の両方強いエージェントになれますね。
ポテパンフリーランスの案件の質
主に、ポテパンフリーランスの案件には「単価が低い案件が多い」「Web系ベンチャー企業案件が多い」という2つの特徴があります。
これからスキルアップしていきたい人で、かつWebやスマホアプリの新規開発案件に携わっていきたいフリーランスエンジニアの人は、特にチェックしてみるようにしましょう。
単価が低い案件が多い
ポテパンフリーランスは、募集している単価の案件が他のエージェントよりも低めですが、これは経験が浅い人向けの案件が多いためです。先ほども説明しましたが、ポテパンフリーランスは実務経験がない人向けの案件も募集しているため、どうしても単価が低くなってしまうのです。
言い換えると、若いフリーランスエンジニアを必要としている企業の案件が、ポテパンフリーランスには多いとも言えます。基本的には年齢や経験と共にスキルアップしていくので、若い人ほどスキルや経験値は低くなります。
実務経験がない人や経験が浅い若い人は、最初は高額な報酬のかわりに、実際の現場経験を得て、その後のキャリアにつなげていきます。そして企業にとっても、基本的な技術が備わっている人材に、出来るだけ報酬をおさえて仕事が依頼できるというメリットがあります。
こういった双方のニーズが、そのままポテパンフリーランスの特徴につながっているといえます。
ただし、単価が低いからといって案件の質が悪いということではありません。あくまでも難易度が低いから単価も低いのであって、難しい仕事になるほど当然単価もアップしていきます。
Web系ベンチャー企業案件が多い
ポテパンフリーランスで募集されている案件は、Webやスマホアプリのベンチャー企業案件がほとんどで、大手企業の案件は現状まだ少ないです。
大手企業はエージェントと取引をする際に、実績がしっかりしているかどうかを重視します。ポテパンは始まって間もない新しい企業なので、大企業からの信用はまだ低いようです。
ただ大手企業の案件だからといって無条件で優れているわけではありません。ベンチャーやスタートアップ企業の案件でも、高額な報酬がもらえるものや、やりがいの大きい仕事はあります。
自分がどのような働き方を希望しているかや、どのようなキャリアを積んでいきたいかなど、自分自身の価値観によっても良い案件かどうかの判断は変わってきます。自分が何を重視するかしっかり整理したうえでエージェントを選ぶことも大切です。
ポテパンフリーランスへの登録〜案件紹介までの流れ
実際にポテパンフリーランスで案件を紹介してもらうには、登録が必要です。登録は以下のような流れで行うことができ、利用料は完全に無料です。
1.スキルシート(職務経歴書)作成
まずはポテパンフリーランスへ登録する前に「スキルシート」を作成してください。スキルシートとは「あなたがこれまで経験してきた仕事の内容」を記載した書類のことです。「職務経歴書」ということもあります。
エージェントに登録する場合、スキルシートは必須の書類です。一度作成すると、他のエージェントでも使い回せるため、丁寧に作成しましょう。
2.Webでの会員登録
スキルシートを仕上げたら、ポテパンフリーランスの登録ページから登録します。以下の画面で登録完了すると、今後の流れについてのメールが届きます。
3.ポテパンフリーランスのキャリアカウンセラーと面談
ポテパンフリーランスに登録すると、すぐに担当者からメールがきます。そしてポテパン社のオフィスで面談をすることになるため⽇時を決めてください。
ポテパンフリーランスでは、エンジニア経験とフリーランス経験の両方ある人がカウンセリングを担当する事になっています。他のエージェントの場合、担当者はエンジニアではないため、Webの知識やスキルに関して聞かれることはほとんどありませんが、ポテパンフリーランスは技術のこともしっかり伝えることができます。
自分の希望や考えている事がしっかりと伝わるように、事前に話したい内容を整理しておくようにしましょう。
4.案件紹介
ポテパンフリーランスでは、登録から案件が決まるまで早ければ1~3日、平均的に2週間以内には複数案件から選べる状況になります。その中から応募したい案件を選び、エントリーするという流れになります。
ポテパンフリーランスの総合評価
ここまでで、ポテパンフリーランスの特徴やメリット・デメリットについて説明しました。ポテパンフリーランスを総合的に評価すると、「特に若いフリーランスエンジニアは積極的に登録すべきエージェント」だといえます。
経験が浅い人向けの案件が多く実務経験がない人でも応募できる案件があるため、これからスキルアップしていく若手のフリーランスエンジニア向きです。またフリーランス経験とエンジニア経験の両方ある人が面談を担当してくれるので自分のキャリアについても相談できます。
重要なことはエージェントごとの特徴を見極め、あなたにとって最適なエージェントを選ぶことです。ポテパンフリーランスは登録から案件獲得まで無料で利用できるため、まずは担当のコーデイネーターと相談してみるのはおすすめです。